JA熊本市地域力連携拠点と同JAは1月29日、市内で農商工連携セミナーを開き、商工業者や行政、農業関係者ら約90人が参加しました。産業間連携による新たな事業展開について考えようと昨年に続き開きました。
県産業技術センターの坂井滋顧問と県中小企業団体中央会の村上静雄指導部長が基調講演。坂井氏は農業が日本のもの作りの源とし、「熊本の宝を活かすには農漁業者と加工・流通業者との連携が不可欠。互いが補完し合う事で発展につながるのでは」などと提言。村上氏は国が認定する農商工連携事業の要件やメリットについて解説しました。
続いて同技術センター研究員や企業の代表ら5人をパネリストに「逆境の中から農商工連携への取り組み」をテーマに討論。JAの鳥飼博秋参事が農業者と商工業者相互間のコミュニケーション不足などの課題を提起。業務用アイスの製造販売を行う㈱パストラルの市原幸夫氏は「農業を起点とした生産・加工・販売を基に、交流を通して農村の再生に取り組んでいる」、家業の農業から㈲中原温室 を立ち上げ販売出荷まで手掛けている作本泰生氏は「魅力ある楽しい農業の実現には、資源を活かすための仕組み作りが重要」、㈲氷川町まちづくり振興会の鮎川高明氏は「物産館での地域特産品の加工販売を通じ、異業種間のコミュニケーションを大切にしている」などの意見が出ました。
今後の取り組みについて野原泰夫JA専務は「組合員を中心に、地元企業とJAの連携、消費者と農業者の課題の共有化などにより協同の力を発揮していきたい」と語りました。同JA地域力連携拠点では、専門家派遣事業などを通じ農商工連携への取り組みを支援します。問合せは同拠点、電話096(372)6877。
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「産業間の連携が地域を活性化する」などと討議するパネリストら |
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セミナーには商・工業、行政、農業関係者ら約90人が参加 |
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