熊本市孫代町でナスを作って15年の林一博さん(31)。ナス作りでのこだわりは、ビール酵母や化石サンゴなど有機質肥料を主体に化学肥料を使わないこと。「有機質肥料は即効性に劣り効果がゆっくりだが、手間をかけて育てた分、あくの少ないおいしいナスができる」といいます。生産する冬春ナスは全国有数の産地で、周辺には多くのハウスが立ち並びます。
6連棟の耐候性ハウスで栽培するナスの作業の中心は、父とパートさんの計3人。JA熊本市茄子部会員として、安全で良質のナス「でこなす」の生産に日々励んでいます。
「長男でもあり、物心ついた時から父を継ぐものと思っていた」と話す林さんは、若手農家らで構成する飽田後継者クラブの会長も務めています。地元の仲間や市内各地区の農業後継者らが集うと、生産技術談義や今後の熊本の農業について語り合います。
8月中旬に苗を定植したナスの収穫は始まったばかり。丹精込めて作るナスの生育状況を見守りながら、林さんの収穫作業は来年6月まで続きます。
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