あぐりキッズスクール

JA熊本市は、子どもたちに体験を通して農業や食の大切さを学んでもらおうと「あぐりキッズスクール」
を開校しました。今年も女性部、青壮年部と協力しながら、田植えや稲刈り、野菜や果物の収穫体験などの
開催を予定しています。

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「子ども食堂」へ手作り野菜で支援/JA熊本市女性部

藤富保育園での「子ども食堂」に野菜をお届け
藤富保育園での「子ども食堂」に野菜をお届け
川尻の「こどもキッチングルービー」にも!
川尻の「こどもキッチングルービー」にも!

 JA熊本市女性部は、今年から新たに、様々な事情を抱える子どもたちへ熊本市産の新鮮な美味しい野菜を食べてもらうため、熊本市の福祉支援事業「子ども食堂」に参加する団体へ野菜を無償で提供する取り組みを始めました。

 12月19日は、9月30日に播種した大根やジャガイモ、旬を迎えた白菜やキャベツや新米などを市内2つの活動団体に贈呈しました。贈った野菜は、熊本市南区川口町の0.12ヘクタールの圃場で女性部員や営農指導員が栽培・収穫した安全・安心なもの。田島イツ子女性部長は「今回初めての試みだったが、無事に野菜を届けることができて良かった。今後は女性部員が協力し合いながら、継続的に活動していく」と話します。

 「子ども食堂」は、2016年から始まった、貧困など様々な事情で食事を十分取れなかったり、1人で食事をしたりする子どもや高齢者などを支援する熊本市の福祉支援事業です。現在14団体が活動しています。12月19日に訪問した一般社団法人こどもキッチングルービーの松枝清美代表理事は「資金面で野菜の手配が難しいと感じていた。JAの新鮮な野菜提供は本当にありがたいこと。本当に困っている人が利用しやすい環境づくりを目指したい」と話しました。

 今後は、活動団体とJA女性部の連携を深め、野菜提供やボランティアスタッフの拡充を模索していきます。


スティックセニョール 年末から1月にかけ出荷本番

 JA熊本市管内で、スティックセニョールの出荷が始まっています。今の時期は霜がとれてから収穫し、品質を保ったまま市場に届くように徹底しています。3月まで約61トンを計画します。

 JA熊本市スティックセニョール部会では、生産者51戸が6.1ヘクタールで栽培し、12月19日現在、L階級中心に週6回、日量50〜60ケース(1ケース3キロ)を出荷しています。営農指導員の竹盛祥太さん(27)は「今年産は、曇天・低温が続いており、出荷の遅れが出ている。多少天候の影響を受けつつも、今後は年末から1月にかけて日量300ケースから400ケースへの出荷数量増加を見込んでいる」と話します。  

 熊本市南区の吉岡優作さん(37)の畑では12月19日、9月から10月に定植した苗が収穫の時期を迎えていました。吉岡さんは、減農薬と土づくりに力を入れており、もみ殻などで作った自家製の堆肥を使って栄養豊富な畑で、高品質栽培を徹底しています。吉岡さんは「これから気温がさらに下がり、スティックセニョールの甘さが増してますます美味しくなる季節になる。高品質なスティックセニョールを消費者に味わってほしい」と話します。

 スティックセニョールは見た目はブロッコリーだが、茎の部分がアスパラのように長く、シャキシャキとした食感で甘みがあり、1つで花らい・茎の両方を楽しめるのが魅力です。部会では、今年からレシピが掲載したパンフレットを新調し、スティックセニョールの消費拡大に努めています。

高品質なスティックセニョールを栽培する吉岡優作さん(右)と妻の奉子(よしこ)さん
高品質なスティックセニョールを栽培する吉岡優作さん(右)と妻の奉子(よしこ)さん


春の七草「水前寺セリ」出荷順調

豊かな湧水で育まれた「水前寺セリ」
豊かな湧水で育まれた「水前寺セリ」

 豊かな湧水をたたえる江津湖の西南に広がる熊本市画図地区で、春の七草の筆頭に挙げられる野菜「水前寺セリ」の収穫・出荷が順調に進められています。JA熊本市園芸部会水前寺セリ生産部会は12月15日現在、日量20〜30ケース(1ケース/1.6キロ)を連日出荷しています。品種は「京セリ」。正月料理には欠かせないセリは、12月25日から年明け1月7日にかけて需要が集中し、日量50〜60ケースまで増加する見込みです。

 熊本市東区画図町の山田貴宏さん(51)の水田では12月15日、「根付き」のセリ15ケースを収穫。山田さんは「低温で生育に若干の遅れがあるが、高品質な美味しいセリができた。鍋や吸い物、最近注目されているチヂミなど、幅広い用途で味わってもらいたい」と話しました。収穫したセリは、作業場に運ばれひとつひとつ手作業で選別されます。長さを合わせ、新芽と枝2本を1束にして出荷します。

 出荷先は大阪、名古屋など関西・中部地方が中心。11月中旬から4月いっぱいまで続き、6000ケースの出荷を計画しています。

 部会は、30年以上前に発足し、現在5戸の生産者が約80アールで栽培しています。近年生産者の高齢化が進み、生産戸数減少が課題となっているが、20代の部会員も在籍しており活気にあふれています。今後はセリ栽培を魅力あるものにするため、販売や生産技術の向上に取り組みます。


農作業効率促進で農家所得増大へ/JA熊本市秋津CE竣工

 JA熊本市秋津乾燥調製貯蔵施設(秋津カントリーエレベーター)が12月13日、完成しました。熊本地震の影響で地盤沈下するなど、甚大な被害を受けた同施設を補修整備しました。来年6月の麦の受け入れから本格的に稼働を始めます。

 同カントリーは、米・麦の乾燥・調整・貯蔵が可能。最新式の乾燥システムを導入し、乾燥速度自動制御方式を取り入れた遠赤外線乾燥機で穀物乾燥精度と品質向上を図るとともに、操作室での一括管理で、JA湖東支店管内の農家の出荷負担・所要時間を軽減につなげる。より高品質な米・麦の出荷と経費の節減につなげることを狙いとしている。

 同日開いた落成式には、JA役職員や県・市、生産者、工事関係者ら約50人が出席。新たに整備されたカントリーを拠点に、管内農業の発展にまい進することを誓った。

 神事ののち、JAの宮本隆幸組合長をはじめ、県・市の行政関係者らがテープカットをした。宮本組合長は「施設完成により作業効率を図り、厳しい販売状況の中でも農家所得向上に寄与していきたい」と抱負を語りました。直会で農事組合法人秋津営農組合の中川有朋組合長が「地元農業の発展を祈念したい」と乾杯のあいさつを述べました。

 

竣工を祝し、テープカット
竣工を祝し、テープカット
玉ぐしを奉てんする宮本組合長(中央)ら
玉ぐしを奉てんする宮本組合長(中央)ら
参加者全員で乾杯しました
参加者全員で乾杯しました
カントリー内のお浄め
カントリー内のお浄め


定期的な視察で農業への理解促進/学校給食圃場視察

熱心な視察会となりました
熱心な視察会となりました

 JA熊本市は、学校給食を通して農業への理解を深めてもらおうと、1年間を通して定期的な学校給食圃場視察会を開いています。12月13日は、学校給食で使用するブロッコリーとスティックセニョールの圃場に、小学校や共同調理場の栄養士ら8人が参加。生産者とJA職員が対応し、生産、加工、流通、消費の立場から、地産地消や子どもの食育について意見交換しました。

 視察では、上野光國さん(52)が生産するブロッコリー「ピクセル」や「ともえ」などの生育や収穫について説明。栄養士らの「生産する際の安全管理はどうなのか」「給食を食べる子どもたちに何を伝えたいか」など様々な質問が上がり、上野さん自らが一つ一つ丁寧に答えました。上野さんは「子どもたちに美味しいと言って食べてもらえるように、安全・安心なブロッコリーを真心込めて作っている」と生産者の想いを伝えていました。

 熊本市は学校給食を通じて小中学生や保護者へ地産地消を呼び掛けようと、給食献立で市産品の利用に取り組んできました。毎月、給食献立を通して熊本市の農産物を紹介する日を設け、広報誌やホームページで紹介しています。