あぐりキッズスクール

JA熊本市は、子どもたちに体験を通して農業や食の大切さを学んでもらおうと「あぐりキッズスクール」
を開校しました。今年も女性部、青壮年部と協力しながら、田植えや稲刈り、野菜や果物の収穫体験などの
開催を予定しています。

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シャリ感十分な小玉スイカ出番/東部スイカ部会小山戸島支部

 JA熊本市東部スイカ部会小山戸島支部では、1月30日から小玉スイカの出荷が始まります。今年産は寒波や多雨などの天候の影響を受け、少し遅れが出ていますが、シャリ感・糖度とも十分で、上々の仕上がりとなっています。初出荷には、30ケース(1ケース約8キロ、5〜6玉)が出揃う予定です。

 品種は「ひとりじめ」「スウィートキッズ」が中心で主に関東方面に出荷します。着果に合わせた安定供給を徹底し、早出し果は2月中下旬にかけて週2〜3回のペースで出荷し、総出荷数量約1300ケースを計画しています。

 同市東区の桂富士夫さん(62)のハウスでは1月26日、11月2日に定植し、出荷目前となった小玉スイカが順調に生育していました。桂さんは「台風や低気温など天候の影響に対応しながら栽培してきた。今後も高品質なスイカを安定的に出荷できるように温度管理を徹底する」と話します。

 同支部は生産農家6戸が無加温ハウスで栽培。糖度12度前後で、果皮が薄く、大玉スイカに近いシャリシャリ感、冷蔵庫に丸ごと入る直径約15〜20センチ、約2キロの大きさで人気を集め、冬場の贈答用などで需要が増えています。3月下旬から春物の出荷が始まり、5月中旬まで続きます。
順調に生育している出荷目前の小玉スイカ
順調に生育している出荷目前の小玉スイカ


天敵導入100%/部会員全員が減農薬栽培を徹底

害虫の天敵リモニカを初めて導入した古閑さん
害虫の天敵リモニカを初めて導入した古閑さん

 JA熊本市エースピーマン部会は今年産から、全部会員が天敵を使った防除技術導入に乗り出しています。減農薬低コスト栽培を徹底し、更なる消費拡大を目指す狙いです。安全・安心で、安定的なエースピーマン生産に向けた取り組みの一環として、JA営農指導員や部会役員が中心となり推進していくことを決めました。

 ウイルス病をもたらすアザミウマ類やコナジラミ類などの病害虫対策で、天敵のスワルスキーカブリダニやリモニカスカブリダニなどを利用します。天敵ごとの効果や部会員の希望により、導入する天敵を使い分けます。

 1月19日は、熊本市東区長嶺町の古閑繁継さん(61)のハウスで、天敵リモニカスカブリダニを放飼しました。JA営農指導員や県央広域本部の主任技師2人が立ち会い、天敵の特性や栽培時の留意点を指導しながら作業を進めました。リモニカスカブリダニは、スワルスキーカブリダニに比べ、低温に強く大きい害虫まで捕食できます。初めて天敵を導入した古閑さんは「農薬散布は労力が必要で、生育が進むにつれ散布が間に合わないことも多々あった。天敵を導入することで労力も削減でき、作業効率が向上する」と期待を寄せます。

 同部会は生産者12人が2・6ヘクタールで栽培する、全国的にも産地化は珍しい県内唯一のエースピーマン産地。肉厚でみずみずしく、ほんのりとした甘さが特徴の大玉ピーマンで、中玉に比べて抵抗性が弱いため高い生産技術が求められます。JA指導員の木村仁さん(42)は「高度な技術が求められるが、減農薬をアピールして販売に生かしたい」と話します。


キャベツ「彩々丸」 甘く柔らかで高品質

収獲が進む冬の主役「彩々丸」
収獲が進む冬の主役「彩々丸」

 JA熊本市キャベツ部会で、冬季の主要品種「彩々丸」の出荷が始まっています。12月26日現在、日量60ケース(1ケース/8個)を週4回出荷しています。今年産は、秋の長雨による定植の遅れや定植後の低温で例年より3週間から4週間ほど遅い出荷となっていますが、葉の巻きがしっかりとした、甘く柔らかい高品質な仕上がりです。

 熊本市西区城山にある下村光博さん(68)と息子の光孝さん(38)の畑10アールには、9月末に定植し、収穫目前となったみずみずしいキャベツが所狭しと誇っています。下村さんは「防除や肥料配分など栽培管理を徹底し、量質なキャベツができている」と自信をのぞかせます。

 「彩々丸」は低温伸張性に優れたサワー系のキャベツで、春キャベツのように柔らかくみずみずしいのが特徴。同部会では28戸の農家が約7ヘクタールで栽培します。吉岡浩治部会長は「今後来年1月にかけて出荷量が増加し、3月まで2万ケースの出荷を見込んでいる。消費地の需要に応えられるように、日頃の栽培管理を徹底し安定出荷に努める」と話します。


スイカ定植開始 温度管理・天敵活用を徹底

 JA熊本市北部支店管内で12月18日より、2018年産大玉スイカの定植作業が始まりました。約45日間の育苗期間を経て、管内のビニールハウスでは、生産者が定植作業に追われています。

 同市北区の生産者、小佐井智昭さん(42)は、2ヘクタールのハウスでスイカを栽培しています。12月25日は、1100本の苗を1本1本丁寧に定植しました。今後は、蔓引き、芽摘み、交配作業を経て、4月初旬に収穫期を迎えます。小佐井さんは「曇天、低温が続き少し生育遅れではあるが、例年並みの定植となった。4月上旬に安定した出荷ができるように、温度管理を徹底し大玉生産に努めたい」と話しました。

 18年産は、生産者170人が栽培面積108ヘクタール(前年比1%増)での生産を見込んでいます。出荷は早くて、3月下旬から始まり、4月の下旬〜5月の連休にかけて最盛期を迎え、6月下旬まで総出荷量60万玉を見込みます。営農指導員の上原拓也さん(35)は「これから暖かくなってくると害虫の発生が多くなるので、天敵を活用しながら農薬削減に努めたい」と話します。

丁寧に定植を進めています
丁寧に定植を進めています


トルコギキョウ 年末年始・クリスマスに需要期待

見事に咲き誇ったトルコギキョウ
見事に咲き誇ったトルコギキョウ

 クリスマスや正月の需要期を前に、JA熊本市管内では、切り花として人気が高いトルコギキョウの出荷が順調です。

 2017年産は、定植期の曇天や生育期の低温で、県下全体で出荷量が減少している中、JAトルコギキョウ部会では安定した数量を計画的に出荷しています。12月21日現在、週3回、日量100ケースから150ケース(1ケース30本)を出荷しています。需要に合わせ出荷することで有利販売に努め、10月中旬から来年6月いっぱいで75万本の出荷を計画しています。

 東区上南部町にある大津誠部会長のハウスでは、連日出荷作業に追われています。淡いピンク色や純白など、約3万本のトルコギキョウが見頃を迎えています。大津部会長は、地域性や季節感、消費者ニーズに応えるように選び抜いた約40種類を栽培し、各品種に合った栽培管理を徹底しています。「消費地が必要とする時期に良質なものをしっかり出荷できるように、気温・湿度管理はもちろん、太陽光の強さも考慮した栽培管理を徹底している。花が持つ力を最大限に生かすため、栽培技術の向上に努めている」と話します。

 部会は通称「創花道(そうかどう)」。個選個販の系統出荷で、農家4戸(栽培面積2・5ヘクタール)が出荷。時期による出荷のむらがなく、安定した出荷が売りです。大津部会長は「今後も消費者に感動を与える花をつくり供給していきたい。冠婚葬祭様々な場面でトルコギキョウを活用してほしい」と需要増加に期待を寄せます。