あぐりキッズスクール

JA熊本市は、子どもたちに体験を通して農業や食の大切さを学んでもらおうと「あぐりキッズスクール」
を開校しました。今年も女性部、青壮年部と協力しながら、田植えや稲刈り、野菜や果物の収穫体験などの
開催を予定しています。

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平成最後の熊本城マラソン・JA産農産物提供で盛り上げ

 約1万4千人のランナーが熊本市中心部を力走した「熊本城マラソン2019」が2月17日、澄み渡る青空の下、開催されました。ひたむきに駆け抜ける挑戦者たちに、沿道からは絶え間ない声援が送られ、旧城下町一帯は終日大盛り上がりでした。 

 JA熊本市からは、JA役職員・女性部・生産部会約130人が給食・給水ボランティアに参加。女性部が結成した「おもてなし隊」が、熊本城二の丸広場で自慢の手作り味噌100キロを使った味噌汁を振る舞い、平成最後の一大イベントを盛り上げました。

 用意した農産物は、イチゴ「ゆうべに」8000食(一部、熊本県青果物消費拡大協議会提供)をはじめ、ミニトマト90キロ、「くまさんの力」のおにぎり4000個、ナスとトマトの味噌汁3000食。JA熊本市茄子部会女性部によるナスゼリーやナスのからし漬けの他、らくのう牛乳や熊本果実連のミカン・デコポンジュースを提供しました。

 職員や生産者がランナーに声援を送りながら提供しました。京都から来たというランナーは「ここ(飽田支店前の給食所)のイチゴの味を求めて、毎年マラソンに参加している。ありがたい」と笑顔で話し、颯爽と駆けていきました。
職員が一つ一つ真心込めて準備しました
職員が一つ一つ真心込めて準備しました
さっぱりとしたミカンとデコポンのジューシーを提供
さっぱりとしたミカンとデコポンのジューシーを提供
大人気のナスゼリー
大人気のナスゼリー
つやつやのミニトマト
つやつやのミニトマト
一番最初に品切れとなったイチゴ「ゆうべに」
一番最初に品切れとなったイチゴ「ゆうべに」


春のアスパラガス出番・JA熊本市高木幸洋さん

アスパラを収穫する高木さん
アスパラを収穫する高木さん

 JA熊本市管内では、2月16日よりアスパラガスの出荷が始まった。熊本市東区沼山津地区に住む高木幸洋さん(39)は、JA管内で唯一、アスパラガスを出荷しています。高木さんのハウスには、春芽が静かに収穫の時を待っていました。

 現在、20アールの無加温ハウスで、「グリーンアスパラ」を栽培する高木さん。「今年は暖冬だったため、例年に比べ生育が早い。春芽の出荷も10日ほど早まっています。変動的な気象状況の影響も比較的なく、栽培しやすい年だった」と生育状況を振り返ります。

 春のアスパラガスは前年の夏から秋にかけて、太陽の光をたっぷり浴びてつくられた栄養を蓄え成長します。春はまだ気温が低いため、根に栄養を貯めこんだ太い芽がゆっくりと伸び、甘味の強いアスパラガスが収穫されます。高木さんは「しっかりと生育が進んで、美味しいアスパラが出来上がっている」と太鼓判を押します。

 高木さんがアスパラガス栽培を始めたのは12年前。永年両親が続けていたバラ栽培において、燃料資材高騰の影響や栽培労力等を考え、作業効率を重視しアスパラガス栽培に転向しました。高木さんは「栽培についてはインターネットや栽培本などを活用している。手探りでも、ひとつひとつ自分で考えながら栽培をしていくことは楽しくもある」と、JA管内で唯一アスパラガスを出荷していることを前向きに捉えていました。

 今後3月から4月上旬にかけ春芽の出荷最盛期を迎え、夏芽が10月下旬まで続きます。アスパラガス栽培の他にも、農事組合法人秋津営農組合の組合員として、米・麦・大豆の栽培管理・収穫を行っている高木さん。春の訪れ共に、忙しい1年が始まろうとしています。


アリウム・出荷順調に花出揃う

 全国でも有数のアリウム産地であるJA熊本市西部花卉部会が栽培するアリウムの出荷が順調に進んでいます。1月23日は「クレイジービーンズ」「ブルーパフューム」などが出揃い、関東・関西地方に向けて出荷しました。

 今年産は暖冬の影響で生育が前進傾向にあるため、例年に比べ若干出荷が早まっているが、品種を調正することで6月までの長期出荷を予定します。2月上旬からは「グリーンベリー」、中旬から「踊る丹頂」、4月下旬から「サマースプラッシュ」を出荷する予定です。

 フラワーアレンジや花束にアクセントを加える花として年々人気を高めつつあるアリウムは、花茎に独特の曲がりをつける特殊な栽培技術が求められます。3年前に菊栽培からアリウム栽培に切り替えた同部会の中村寿人さん(76)は、「菊栽培を40年以上続けていたが、栽培労力等を考える上でアリウム栽培に転向した。栽培面で覚えることが多いが、ベテランの部会員らと小まめに相談しながら、順調に栽培できている。生きがいのようなもの」と笑顔で話していました。

 中村さんは、現在約15アールのハウスで6品目を栽培しています。連日出荷作業で大忙しで、1月25日は「グリーンベリー」13ケース(1ケース・50本)を出荷しました。中村さんは「部会の共販体制を盛り上げるため、安定出荷に努めたい」と意気込んでいました。

 同部会は、昨年生産者1人が新たに加入し、5人の生産者が現在約1・3ヘクタールで約8品目を栽培しています。毎月1回の現地検討会や栽培講習会を通して、品質向上に取り組んでいます。また、部会のブランド確立に向けて新商品の提案も積極的に行っています。市場や関係機関と連携しながら、有利販売に努め、総出荷50万本を目指します。
中村寿人さんと妻の京子さん
中村寿人さんと妻の京子さん


シャリ感十分・小玉スイカ出荷スタート

収穫を進める桂さん
収穫を進める桂さん

 JA熊本市東部スイカ部会小山戸島支部では、1月29日から小玉スイカの出荷が始まっています。今年産もシャリ感・糖度とも十分で、仕上がりとなっています。同市東区の桂富士夫さん(63)の60アールハウスでは、連日収穫作業で大忙しです。桂さんは「2018年産は台風等の影響がなく、冬場の天候も温暖で安定していたので、病害も少なかった」と振り返ります。

 同支部では、生産農家5戸が無加温ハウスで栽培しています。品種は「スウィートキッズ」「ひとりじめ」を中心に、主に関東方面に出荷しています。18年産初出荷となった29日は、45ケース(1ケース約8キロ、5〜6玉)(前年比6割増)が出揃い、順調に出荷をスタートしています。今後は早出し果を週2〜3回のペースで出荷し、2月中旬までに約1300ケースを計画しています。

 「温暖な気候が続き、生育が順調に進んでいるが、過剰な加温は病害を招くので、温度管理を徹底しながら、着果に合わせた安定供給を心掛けたい」と桂さんは意気込みを語ります。

 小玉スイカは、糖度12度前後で、果皮が薄く、大玉スイカに近いシャリシャリ感、冷蔵庫に丸ごと入る直径約15〜20センチ、約2キロの大きさで人気を集め、冬場の贈答用などで需要が増えています。3月下旬からは春物の出荷が始まり、5月中旬まで続きます。


トルコギキョウ管理奏功・安定出荷

トルコギキョウの芽摘みをする中島さん
トルコギキョウの芽摘みをする中島さん

 JA熊本市管内では、切り花として人気が高いトルコギキョウの出荷が順調です。

 JA熊本市トルコギキョウ部会では、安定した数量を計画的に出荷しており、クリスマスや正月などのイベントが重なり、需要が集中した年末年始には、週3回、日量300〜400ケース(1ケース・30本)を出荷しました。1月下旬からは一旦出荷が落ち着き、3月中旬から出荷最盛期を迎えます。

 需要に合わせ出荷することで有利販売に努め、昨年10月中旬からスタートした出荷は6月いっぱいまで続き、計72万本の出荷を計画しています。

 北区梶尾町にある中島健之さん(41)の90アールのハウスでは、淡いピンク色や純白など、色とりどりのトルコギキョウが見頃を迎えており、ハウスでは出荷作業で賑わっています。

 2018年産は、定植期にあたる夏場の記録的猛暑や生育期である冬場の高気温など異常気象が続き、例年以上の緻密な栽培管理が求められました。中島さんは「地温上昇を避ける目的で寒冷紗被覆を行い、圃場の水管理と湿度調整を徹底するなど、神経を使った」と振り返ります。

 中島さんは、周年通して安定出荷できるように、ハウス内の暖房に温泉熱を利用し、より秀品率が高く、継続的に消費者ニーズに応えるように選び抜いた約30種類、22万〜25万本を栽培しています。「日常に当たり前のように彩りを添える花になるように、安定出荷に努めている。冠婚葬祭様々な場面でトルコギキョウを活用してほしい」と話します。

 部会は通称「創花道(そうかどう)」。個選個販の系統出荷で、農家4戸(栽培面積2・5ヘクタール)が出荷。時期による出荷のむらがなく、安定した出荷が売りです。